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賢明なる投資家を目指して

著名投資家ウォーレン・バフェット氏の投資手法を元に株式を分析するブログです。

株式投資の勉強その①〜ウェルネットの株価分析

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本ブログは基本的に筆者が気になった会社を、世界一の投資家ウォーレンバフェットの投資手法を元に分析するブログです。

毎回「億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術」を参考に、投資検討先の事業分析と株価分析を行います。

初回はウェルネット株式会社です。

ウェルネットの事業分析

① 消費者独占力を持っているか?

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ウェルネットの提供サービス - 高速バス コンビニ決済 電子決済 / ウェルネット

正直ウェルネットが現時点で消費者独占力を持っているかと言われると、微妙です。

HPにも掲載されていますが、ウェルネットはコンビニ等での決済代行大手です。

有価証券報告書を見ると販売先の33.5%がAmazon、16.6%がGMOペイメントゲートウェイとなっています。

こちらの2社が半分となっていますので、こちらの2社の動向に大きく影響を受ける企業です。

仕入先を見てみると、こちらも大手コンビニと銀行がメインと、少々偏っています。

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大手企業という安心感があり、ある意味取引先にとって無くてはならない存在になりつつはあるものの、有価証券報告書のリスクにも記載されていますが、コンビニインフラへの依存が大きいため、コンビニが一斉に端末自体の変更等をした場合、大きく影響を受ける企業でもあります。

これら決済事業がウェルネットの主要事業ではありますが、近年では高速バスチケットをスマホで買えるサービスなどバスのIT化サービスも提供しています。

今後も競争が激化するであろう決済領域にては今の所収益は維持しつつはいるものの、新規に消費者独占できる事業を新たに生み出しにいこうと模索している段階の企業のように思われます。

高速バスの領域やスマホアプリなどのTo Cサービスが、今後どうなるのかが見極めどころのように思いますし、北海道大学との共同研究などの行方も気になります。

② 事業内容を理解しているか?

はい、現時点では主にコンビニ等での決済代行がメインの会社です。

③ 製品・サービスは20年後も陳腐化していないか?

将来的には電子マネーや仮想通貨など、決済手段自体は多様化するとは思いますが、決済サービス自体は今後20年間もなくならないように思います。

社会インフラとなっているコンビニも、その形態は変わるにせよ、今後20年で消えることは考え辛いです。

また、自動運転車の普及にはまだまだ時間はかかるでしょうし、バスという乗り物自体が20年後になくなっていることも考え辛いです。

④ コングロマリットか?

コングロマリットではなく、決済サービスに集中しています。 

今後高速バスの領域などでどうなっていくのかが見極めどころかと思います。

⑤ EPSは安定成長しているか?その要因は何か?

有価証券報告書から転記した数値は下記になります(単体)。

  発行済株式総数 税引後当期純利益(千円) EPS
2016 9,700,000 1,350,877 12.64
2015 9,800,000 938,121 8.78
2014 10,100,000 913,183 8.54
2013 11,501,900 759,210 7.10
2012 115,019 728,823 6.82
2011 115,019 365,513 3.42
2010 115,019 2,591,989 24.25
2009 115,019 308,959 2.89
2008 77,080 311,230 2.91
2007 75,600 120,519 1.13

年度によってバラツキはあるものの、EPSは順調に成長しているようには思われます。

これは決済事業からの安定収益が大きいでしょう。

・直近10年のEPS成長率:27.3%

(12.64(直近EPS)/ 1.13(10年前のEPS))^1/10 - 1 = 27.3%

27.3%は結構良い値のように思われます。

⑥ 安定的に高いROE(15%以上)をあげているか?

次に過去10年の平均ROEを見ます。

HPのトップメッセージにも記載されているように、ウェルネット社もROEについては意識しているようです。

おかげさまで、中期経営3か年計画(2013年7月~2016年6月)において当初より目標として掲げていた最終年度における「営業利益20億円」、「ROE15%」を無事達成することができました。

実際に計算するとこうなりました。

・過去10年の平均ROE:12.5%

うーん、残念ながら15%は上回っていませんね。

⑦ 強固な財務基盤を有しているか?

続いて財務基盤を見ます。

財務基盤の評価は、今期の長期負債 ÷ 今期の税引後利益で算出可能です。

・2016年度の長期負債:221,094千円

・2016年度の税引後当期純利益:1,350,877千円

計算すると0.16年と、こちらは特段問題はありません。

過去10年見てみましたが、財務基盤に関しては問題ないように思われます。

⑧ 自社株買戻しに積極的か?

発行済株式総数の推移はどうでしょうか。

・2016年の発行済株式総数:9,700,000

・2007年の発行済株式総数:75,600

過去10年間で株式数自体は増加してます。

自己株式についてはどうでしょうか。

・2016年の自己株式数:384,979

・2007年の自己株式数:0

増えてはいるようです。

ちなみに自己株式は2013年まで順調に推移していたものの、2014年に結構売却していました。

ただ、10年前からすると増えてはいるようには思われます。

⑨ 製品・サービス価格の上昇はインフレ率を上回っているか?

日本は直近少々インフレになりましたが、10年前から大きく物価が上昇した訳ではありませんので、ここはあまり意識しません。

日本のインフレ率の推移 - 世界経済のネタ帳

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ちなみにウェルネットの事業は、建物や設備の更新に大きな投資を必要とする事業でもありませんので、この点は良いかと思います。

続いて株価分析に移ります。

ウェルネットの株価分析

① 株価は相場全体の下落や景気後退、一時的な経営問題などのために下落しているか?

個人的な推察ですが、2016年度に2000円以上の高値をつけた主な理由は、フィンテック・ブロックチェーンブームによるところが大きいように思います。

当時と比べると現在は株価が1350円程度と、大幅に下落して割安のように思われますが、むしろ元々の適正価格に近づいているだけなように思われます。

それでもPERは未だ29倍と25倍以上で少々高めです。

また、特に直近風評被害があって株価が下落している訳でも、経営問題で株価が下落している訳ではないようです。

正直買い時かというと、微妙ではないでしょうか。

 株式の益利回りと利益の予想成長率を計算し、国債利回りと比較

・今期利益に基づく益利回り:9.3%(今期EPS12.64÷現在の株価1350円)

・予想EPS成長率(クーポンの期待成長率):27.3%

・長期投資の期待収益率の目安:9.3% + 27.3% = 36.6%

・日本国債10年の利回り:0.058%

・米国国債10年の利回り:2.4%

日本国債の利回りが低すぎる(そもそも償還できるのだろうか…)ので、一応米国債券の利回りも記載しておきましたが、長期投資の期待収益率自体は、国債より全然良さそうではあります。

③ 株式を疑似債券と考え、期待収益率を計算

・過去10年間の平均ROE:12.5%

・過去10年間の平均配当性向:32.3%

・株主資本の予想成長率:8.5%

・直近のBPS:79.4

・10年後の予想BPS:179

・10年後の予想EPS:22

・過去10年間の平均PER:23.94

・現在の株価:1350

・10年後の予想株価:535

・今後10年間の期待収益率:-9.2%

一方、株式を疑似債券として捉えた場合は、残念ながら平均ROEの低さがネックとなり、期待収益率はマイナスとなってしまいました。

④ 過去のEPS成長率をもとに計算する手法で、期待収益率を計算

・直近のEPS:12.64

・10年前のEPS:1.13

・EPSの平均成長率:27.3%

・10年後の予想EPS:142

・過去10年間の平均PER:23.94

・現在の株価:1350

・10年後の予想株価:3391

・今後10年間の期待収益率:13.0%

過去のEPS成長率を元に計算しても、期待収益率は13%とそこまで高くないです。

筆者個人としては期待収益率が30%いかないのは、正直ちょっと微妙です。

結論

筆者の結論としては、様子見です。

毎年きちんと売上が伸びて利益が出ていて、EPSの成長率も良く財務基盤も良い企業ではありますが、残念ながらROEが低いことがネックです。

また、いまいち消費者独占力があると言い切れる企業ではないように思います。

フィンテックブームで何かの折に2000円ぐらいまで株価が再度急騰する可能性はあるかもしれませんが、個人的には「高速バス関連サービス」の行方、「ROEの改善状況」などを見て、株価がかな〜り割安にならない限りは買わないかなというところです。

以上、ウェルネットの株価分析でした。

ちなみに株式投資をする際に筆者がオススメする証券会社はGMOクリック証券です。

手数料が安くて使いやすいので、これから株式投資を始める方にもオススメです。

では。